テーマ① 白内障 
加齢や酷使・ストレスなどによって引き起こされる眼の病気「白内障」

加齢や酷使・ストレスなどによって引き起こされる眼の病は色々ありますが、特に加齢が大きな要因のひとつとして良く知られているのが白内障と黄斑変性症です。

白内障って?

白内障は眼をカメラに例えた場合、いわゆるレンズの役割をする水晶体が白く濁って視力が低下する病気です。
水晶体の中身は主にタンパク質と水分によって構成され、正常な水晶体は透明で光を良く通します。この水晶体のタンパク質が何らかの理由で変性して濁りを生じると、光の通過がスムーズに行われず、網膜に鮮明な像が結べなくなってしまうのです。この「何らかの理由」の大きなものが加齢と紫外線などによる眼へのストレス(『“目・眼・瞳”をとりまく過酷な環境』— テーマ① 紫外線 を参照ください)。
正常眼球と白内障眼球の比較
正常眼球と白内障眼球の比較

白内障の代表的な症状

白内障だけで痛みや充血などの症状が出ることはありませんが、次のような症状がある場合は白内障の疑いありです。
  • 視界が全体的にかすむ
  • 視力が低下する
  • 光をまぶしく感じる
  • 明るいところでものが見えにくい
  • 一時的に近くが見えやすくなる、あるいはメガネが合わなくなる
水晶体の濁り方は人それぞれ違いますので症状の出方もまちまちですが、一般には水晶体の周辺部(皮質)から濁り始めることが多く、中心部(核)が透明なうちは視力の低下はありません。濁りが中心部に向かって広がってくるに従って「まぶしい」「かすんで見える」などの症状が現れます。反対に濁りが中心部から始まる場合は「一時的に近くが見えやすく」なり、その後「かすんで見える」ようになります。
水晶体の濁り方
水晶体の濁り方

白内障を予防するには?

白内障の大きな原因“加齢”を減らすことはできませんが、これと並ぶ要因である眼の酷使や、長年にわたる紫外線曝露などの眼へのストレスは心がければ軽減することが可能です。白内障は手術によって視力の回復が見込める病気ではありますが、治療の前に予防が大事。大切な眼を守るために、日常生活でも眼からの紫外線曝露を防ぐ、PCやスマホなどのブルーライトをカットするなど眼をいたわり、できるだけ長く眼の健康と機能を守りたいものです。