テーマ① 紫外線
眼と身体すなわち美と健康の大敵「紫外線」—その種類—

「眼」は私たちの身体全体の高感度センサー。眼から入った紫外線の刺激で身体全体が日焼けしたり、生体防御反応の低下さえ招いたりするのを知っていますか?

白内障や加齢黄斑変性症の原因になる紫外線

眼が紫外線の刺激を受けると、黒目や角膜の細胞が炎症を起こしてその痛みの信号が脳を刺激。その防御反応としてメラニン細胞刺激ホルモンが分泌され、全身の皮膚のメラニン色素が増加します。日焼けを防ごうと肌を完全防備で対策しても眼のガードを怠れば身体の中から日焼けしてしまうのです。
さらに眼の奥の網膜まで届いた紫外線は、細菌やウイルス・病気から身体を守る生体防御反応そのものを低下させ、体調を崩したり風邪をひくなど、健康を損ねる原因に。紫外線を受けることで眼の中に発生し、蓄積する活性酸素は、中高年には失明の原因ともなる白内障や加齢黄斑変性症などを発生させる原因にもなります。
眼と身体にダメージを与える紫外線
短波長紫外線~長波長紫外線まで

日常生活上の紫外線に要注意! 紫外線予防に適したサングラスとは?

ひとくちに紫外線といっても、その種類は波長の長さによっていろいろです。紫外線を含む可視光線はnm(ナノメートル)という単位で表されますが、眼や身体にとって脅威となる有害可視光線は大きなカテゴリーでいうと400~500nmのブルーライトと400nmまでの紫外線の2つ。この紫外線はさらに3つに分類することができ、240nmまでの『UV-C』と呼ばれる短波長紫外線領域、中波長紫外線領域240~320nmの『UV-B』、そして長波長紫外線領域320~400nmの『UV-A』です。
波長が短いほど皮膚への影響は強くなりますが、反対にオゾン層に吸収されやすくなり地表には届きにくくなります。警戒すべきは『UV-B』と『UV-A』ということです。
『UV-B』は季節的な偏差が大きく、春から夏にかけて強くなるので俗に「レジャー紫外線」とも呼ばれます。そして毎日の日常生活で常に浴び続けることになる「生活紫外線」とも呼ばれているのが『UV-A』。中〜高年の眼に最も注意が必要な紫外線です。
レジャー紫外線にはサングラスで対応することが多いと思いますが、ここにも注意が必要。色の濃いサングラスでは瞳孔が開いてしまうため、横方向からの紫外線が逆に入りやすくなってしまうという大きなリスクがあります。『UV-B』と『UV-A』双方に有効な対策は、ずっとかけ続けてUVを防御し続けることができる淡い色、さらにメラニン細胞刺激ホルモンの分泌を抑えることのできるサングラス、ということになります。