テーマ② ブルーライトとは?
眼と身体すなわち美と健康の大敵 「ブルーライト」 —日常生活に潜む脅威— 

前回「紫外線」の種類と私たちの身体に与える影響の怖さについてお伝えしました。今回は紫外線よりも波長が長く、皮膚への影響は弱いはずのブルーライトについてです。実はこのブルーライト、紫外線と同様に眼にとっては怖い存在。なぜなら、現代人の日常生活はもはや24時間といってもいいほど常にこのブルーライトのリスクにさらされているからです。

強いエネルギーで眼球を襲い網膜まで届いて拡散!

現代の生活に欠かせない生活必需品テレビ、パソコン、スマホ、ゲーム機など。ブルーライトは波長が400〜500nm(ナノメートル)の強いエネルギーを持った青色の可視光線で、太陽光など可視光線全てに含まれているのですが、近年急速に普及しているLEDは特にその成分が強く含まれているので注意が必要です。なかでも特に400〜420nmの高エネルギーで眼球を襲うのが『UV-420』。眼の奥の網膜まで届き、そこで散乱するため、眩しさを感じたりチラついたりする違和感を与えます。長時間パソコンやスマホに向き合う現代人には避けられない脅威といえるでしょう。
眼と身体にダメージを与えるブルーライト
眼と身体にダメージを与えるブルーライト

睡眠障害など身体全体へのダメージも!

ブルーライトを浴びることのリスクは、眼のチラつきや眩しさだけではありません。ドライアイやかすみ目、眼精疲労、ひいては青色光網膜障害、白内障、加齢黄斑変性症の原因にもなります。さらにその影響は眼だけにとどまらず、身体全体の不調にも繋がりかねないのです。
まず、ブルーライトを長時間浴びているとメラトニンの生成が抑制されてしまうことが分かってきました。メラトニンは脳内ホルモンのひとつで、睡眠を誘発することで知られています。つまりブルーライトの影響で自然な体内時計に狂いが生じてしまい、睡眠障害、肩こり、頭痛、腰痛などの原因になってしまうというわけです。また、生活上ブルーライトをたくさん浴びることで細胞を傷つける活性酸素が発生し、視細胞にダメージを与えます。この青い光の影響を防いでいるのが、眼球の一番奥の中央にある眼の中心的組織『黄斑』で作られる黄斑色素。黄斑色素には青い光を吸収する働きや、活性酸素を撃退する働きもあります。
40代以降の眼の健康を守るには、まずは黄斑を守り、黄斑変性症の脅威から眼を守る事が急務。『UV-420』を含むブルーライトのリスクをしっかり認識し、理解した上で正しい予防を心がけることが大切です。
目の構造図
目の構造図